水の島


海上に孤立した島であること,近海を流れる黒潮から湿った空気が流れ込み,山の斜面を上昇し,雲になることから,多量の雨がもたらされます。山岳地域では年間の降水量が8,000mm〜10,000mmにも達し,「1ヶ月に35日雨が降る」と喩えられた「水の島」です。
 花之江河(はなのえご)・小花之江河は,日本最南端の高層湿原といわれ,周辺には高山植物群や屋久杉の白骨樹が立ち並び,幻想的な風景を造り出しています。
 また,島に降る多量な雨は幾筋もの川となり,時には滝となり,堅い花崗岩の岩盤を削って,海に流れていきます。