宝の山


民謡「会津磐梯山」で宝の山と歌われ、会津のシンボルとなっている磐梯山は、標高1819mの独立峰です。その山容は、猪苗代湖や会津盆地からは秀麗な成層火山の姿、裏磐梯からは巨大な火口壁が立ち上がった荒々しい火山の姿の2面性を見せています。これは、小磐梯という現在の磐梯山ほどの山が、1888年の明治噴火で裏磐梯側に崩れ去ったためです。崩壊した山は岩屑なだれとなって、深い渓谷を埋め、今の平らな磐梯高原や五色沼などの美しい湖沼群などの新たな宝を作りましたが、500名近い人々が犠牲となりました。