脊椎動物門(哺乳綱/コウモリ目/オオコウモリ科)
エラブオオコウモリ
Pteropus dasymallus dasymallus

口永良部島・中之島
・平島・悪石島・宝島
絶滅危惧IA類(CR)
  エラブオオコウモリは、口永良部島、宝島、中之島、平島、悪石島に分布するオオコウモリの仲間で、琉球列島に広く分布するクビワオオコウモリとは亜種の関係とされています。このエラブオオコウモリと大東列島亜種のダイトウオオコウモリは、学術的にも貴重であるとして、それぞれ1975年と1973年に国の天然記念物に指定されています。
 体は19〜25cmで、尻尾がありません。翼を広げた長さは40cmほどに達します。眼は大きく視覚がすぐれ、嗅覚も発達しています。体毛は全身暗褐色で、その名のとおり首は幅広く明るい黄色の毛帯で取り巻かれています。
 常緑広葉樹林に生息し、夜行性です。昼間は木に止まって休み、夜に食物を探しに飛び立ちます。ねぐらの場所は、谷間の斜面地や、高木樹幹がよく利用されます。主な食物はクワ科の果実で、その他にイチョウの葉、ガジュマルの葉や樹皮、アコウの新葉、マルバグミの葉なども利用します。季節によって食物にする果実の分布が大きく変化するので、この食物の分布範囲とねぐらの位置によって、おおまかな行動範囲が決まります。繁殖は年1回、交尾期は10〜11月で、出産期は翌年の5〜6月になります。
 詳しい生息状況は不明ですが、各島での確認生息数は非常に少なく、全体でも200頭以下と推定されています。また、過去に生息記録のあった、口之島、諏訪之瀬島では、近年まったく生息確認がなされていません。各島でも、開発による森林伐採が進んでおり、生息環境の縮小がエラブオオコウモリ生息維持の脅威となっています。

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