裸子植物/マツ科
トガサワラ Pseudotsuga japonica

三重県・奈良県
和歌山県・高知県
絶滅危惧II類(VU)
 トガサワラは日本固有種で、紀伊半島の中南部と高知県東部の限られた地域に分布する樹木です。奈良県吉野郡川上村では「三ノ公川トガサワラ原始林」が天然記念物に指定されています。また、高知県魚梁瀬国有林では保護林として扱われています。トガサワラがもっとも数多く自生する大台ケ原山の山麗部の三十三苛には巨樹が多く、幹の直径は最大104cmにもなります。
トガサワラは高さ約30m、幹の直径1mにも達する常緑針葉樹です。暖温帯上部の標高500mから冷温帯の標高1,000m付近までの深山に生え、ツガと混生します。トガサワラの和名は、外形がトガ(ツガ)に似、材がサワラに似ていることから名付けられました。また、学名にはPseudotsuga「偽のツガ」と名付けられています。
 樹皮は暗褐色で縦に割れ、褐色です。枝は無毛で、1年枝は淡黄褐色になります。葉は長さ20〜25mm、幅1.5〜2mmで先が鈍く、葉枕(葉の付け根の部分)はほとんど発達しません。花は4月に咲き、10月には卵形で長さ4〜6cmの成熟した球果が下向きにつきます。
 分布域が狭く、もともと個体数の少ないトガサワラですが、現在、森林伐採が主な減少要因となり、レッドデータブック作成のための調査では個体数は約1,000本と推定されています。

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