利尻礼文サロベツ国立公園は、昭和49年9月20日に指定され、利尻島及び礼文島の大部分、稚内市から豊富町にかけての海岸砂丘地域及びサロベツ原野の一部を包含している。関係市町は、1市5町(稚内市、利尻町、利尻富士町、礼文町、豊富町、幌延町)で指定面積は、21,222ha(海域を除く)である。
この国立公園の自然環境の特徴は、多種多様な点にある。各地域の主な自然の特徴を揚げると、次のとおりである。
・利尻島:火山地形、寒地・高山性植物群落、山麓部の針葉樹林。
・礼文島:海蝕崖、低標高の寒地・高山性植物群落。
・稚内市から豊富町にかけての海岸砂丘地域:砂丘地形、砂丘林、砂丘間湿地、海岸植生。
・サロベツ原野:大規模な泥炭層、湿原植生。
また、全域が野鳥の宝庫となっている。
この国立公園の年間利用者数は、約301万人(平成8年度)で、特に近年離島ブームにより利用者が急増している。利用形態は、サロベツ原生花園、スコトン岬、オタドマリ沼、見返台の園地等における景観観賞、利尻山及び礼文岳への登山、利尻山山麓部及び礼文島西海岸でのハイキング等が中心となっている。土地所有状況の概要は、利尻島及び礼文島の大部分並びに砂丘林が国有林で、サロベツ原野には環境庁所管地が1,360haあり、他は国有未開地又は町有地となっている。
利尻島の海岸部、礼文島の集落部、稚内市から豊富町にかけての海岸部及びサロベツ原野の農地は民有地となっている。
各市町の主な産業は、利尻町、利尻富士町、礼文町及び稚内市は水産業及び観光業、豊富町及び幌延町は畜産業である。利尻島と礼文島では、島の大部分が国立公園に指定されているため、住民の生活領域と国立公園の地域がかなり混在している。一方、国立公園利用者も、「国立公園」というよりも、「離島」や「最北の地」としてのイメージを興味の対象としているものと思われる。また、稚内市から豊富町にかけての海岸砂丘地域は、採草放牧地や集落の裏山として周辺住民に利用されていると共に、良好な砂の産地として知られ、公共事業用の砂の採取地にもなっている。
サロベツ原野のうち国立公園に係る区域は、農地造成が行われた地区を除いて、地域住民に直接利用されていない。
以上のような、地理的、地形的条件から、利尻島、礼文島、稚内市から豊富にかけての海岸砂丘地域、サロベツ原野の四地区に区分し、それぞれ、利尻管理計画区、礼文管理計画区、海岸砂丘管理計画区、サロベツ管理計画区と呼ぶ。海岸砂丘計画区とサロベツ管理計画区の境界は、国有林天塩事業区(172,173林班)の東側境界とする。
1 地域の概要
利尻島は、周囲約60kmの円錐形の島で、島そのものが利尻山(標高1,721m)の山体である。利尻山の中腹以上では、侵食が進み深い谷と鋭い尾根が発達し、寒地・高山性植物が多数生育しており、各所にいわゆるお花畑が見られる。山麓部には、ポン山等の側火山があり、トドマツを主体とした針葉樹林に被われている。海岸部も含めて多数の野鳥が生息している。
利尻島への来島者は、年間約99万人(平成8年度)で、観光バス等による島めぐり(姫沼、オタドマリ沼、御崎、沓形岬、見返台の各園地を回り楽しむ)が利用の大半を占め、他には利尻山登山や、オタドマリ沼周辺、利尻山山麓部でのハイキング及び利尻北麓野営場でのキャンプ利用も見られる。
2 管理の基本的方針
(1)保護に関する方針
ア 利尻山の山麓から頂上にかけての良好な自然環境を保全する。
イ 見返台、オタドマリ沼、姫沼等の展望地及び御崎、沓形岬等の海岸部からの利尻山の眺望を確保する。
(2)利用に関する方針
ア 姫沼園地、御崎園地等の主要な利用施設の適切な整備を実施する。
イ 利用者指導に当たっては、鴛泊及び沓形のフェリーターミナル、利尻町立博物館等公園区域外施設との連携を図る。また、全域にわたりゴミ持ち帰り運動を実施する。
3 風致景観の管理に関する事項
(1)許可、届出等取扱方針
「国立公園及び国定公園の許可、届出等の取扱要領」(平成6年9月30日付け環自計第173号・環自国第538号)及び「国立公園内(普通地域を除く。)における各種行為に関する審査指針について」(昭和49年11月20日付け環自企第570号)によるほか、下記の取扱方針によるものとする。
行為の種類 |
地 区 |
取 扱 方 針 |
1 工作物 (1)建築物
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全 域
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形状、色彩については、周辺の自然環境との調和を図るため、以下のとおり取り扱うこととする。 @ 屋根の形状
原則として切妻又は寄棟とする。ただし、集落地等建築物の密集している地区については、無落雪型等の屋根も認めるものとする。 A 屋根の色彩 原則として焦げ茶色又は黒色とする。 B 外壁の色彩
原則としてクリーム、アイボリー、ベージュ、茶、グレー系のいずれかの色又は 自然材料の素材色のままとする。 |
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(2)道路
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全 域
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@ 防護柵は、原則としてガードケーブルとし、色彩は灰色とする。
A 防雪棚等は、極力単純な形状とし、色彩は灰色又は焦げ茶色とする。
B 擁壁等の工作物は自然石又は自然石に模したブロック等(化粧貼りを含む)を使用する。 |
(3)電力・電話柱
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全 域
|
@ 特別保護地区及び主要利用地周辺で展望の妨げになる場所においては、原則として地下埋設とする。 A 電柱の色彩は、原則として灰色又は焦げ茶色とする。
B 電力柱と電話柱が隣接する場合は、原則として共架とする。 |
(4)その他の工作物 |
全 域 |
色彩は、原則として灰色又は焦げ茶色とする。 |
2 木竹の伐採 |
全 域 |
公園計画道路から望見される地域においては、自然環境の保全に留意した施業方法とするよう協力を求める。 |
3 広告物
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全 域
|
材料は、原則として自然石又は木材とし、材料素地に白又は黒の文字を基調とする。 |
(2)公園事業取扱方針
事業決定の内容及び「国立公園及び国定公園事業取扱要領」(平成6年9月30日付け環自計第174号・環自国第541号)によるほか、下記の取扱方針によるものとする。
事業の種類 |
地 区 |
取 扱 方 針 |
1 道路(車道)
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利尻登山線
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沓形と見返台園地を結ぶ町道であり、針葉樹林の中を通過している。樹林内の道路改良に当たっては、樹木の伐採を極力避け、拡幅も必要最小限とする。
附帯施設等の取扱いについては、第2.3.(1).1.(1)の建築物及び第2.3.(1).1.(2)の道路と同様とする。 |
2 道路(歩道)
|
全 域 |
附帯する建築物の取扱いについては、第2.3.(1).1.(1)の建築物と同様とする。 |
鴛泊登山線
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鴛泊からの登山道で、利尻山登山者の大半がここを利用する。事業として把握するに当たっては、注意標識や迷いやすい地点への指導標の設置等、利用上の安全性の確保に留意する。 |
鬼脇登山線
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鬼脇からの登山道であるが、7台目付近からは地表の崩壊が激しく、転落等のおそれがある危険個所が随所にあるため現在は閉鎖されている。利用上の安全性の確保が図られる見込みがある場合に限り公園事業としての取り扱いを検討する。 |
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姫沼ポン山線 |
姫招からポン山を経て甘露泉で鴛泊登山線道路(歩道)と合流する山麓の歩道である。公園事業として取り扱うに当たっては、老朽化した標識等の改修等に留意する。 |
ポン山線
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仙法志から仙法志ポン山頂上までは現道があるが、オタドマリ沼と仙法志ポン山の間に歩道はない。利尻山を見ながらのハイキングコースとして、オタドマリ沼一仙法志ポン山の歩道の整備時期に併せて全体を事業として取り扱う。 |
沓形登山線
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沓形から三眺山を経て山頂直下で鴛泊登山線道路(歩道)と合流する登山道である。三眺山と鴛泊登山線合流点の間は落石や転落のおそれがあるため、危険個所への注意標識や迷いやすい地点への指導標の設置の他、利用上の安全性の確保が図られる場合に限り公園事業としての取り扱いを検討する。 |
3 園地
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全 域 |
附帯する建築物の取扱いについては、第2.3.(1).1.(1)の建築物と同様とする。 |
富士野
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園路、駐車場、公衆便所、休憩舎が設置され、利尻山と海蝕崖の展望園地として利用されており、今後ともこの利用形態を継続させる。 |
姫 沼
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針葉樹林の中の湖として人気が高く、利尻山を展望し姫沼一周の探勝を行う園地として、駐車場、歩道、公衆便所、休憩所が設置されている。姫沼周回歩道の再整備を図る。 |
ポン山 |
利尻山の展望に優れている。公園事業として取り扱うに当たっては、ポン山下部の鞍部への駐車場、広場、公衆便所等の設置について調整を図る。 |
オタドマリ沼
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利尻山とオタドマリ沼の展望地として利用され、駐車場、園地、公衆便所、休憩所が設置されている。今後もこの利用形態を継続させる。 周辺のアカエゾマツ林は保存緑地として取り扱う。 |
見返台 |
利尻山等の展望園地として利用され、駐車場、園地、公衆便所、展望台等が設置されている。今後もこの利用形態を継続させる。 |
沓形岬 |
利尻山の展望園地として、駐車場、公衆便所、歩道、広場売店が設置されている。今後もこの利用形態を継続させる。 |
御 崎
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利尻山及び海岸景観の展望地及び磯遊びのできる園地として利用されており、駐車場、公衆便所、休憩所、売店、展望台が設置されている。このうち、駐車場と公衆便所及び休憩所が事業として把握されている。
今後、地区の売店を公園事業として取り扱うに当たっては1棟にまとめるよう指導する。 |
4 避難小屋
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全 域 |
建築物の取扱いについては、第2.3.(1).1.(1)の建築物と同様とする。 |
長官山
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鴛泊登山線道路(歩道)の中腹にあり、利尻登山の避難小屋として利用者が多い。
当該施設は平成6年に建て替えられたばかりであり、今後とも適切に維持管理を図るよう指導する。 |
鬼脇山麓 |
鬼脇登山線道路(歩道)は閉鎖されている状況であり、当該歩道と合わせて取扱いを検討する。 |
見 晴 台
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沓形登山線道路(歩道)の中腹にあり、利用者はあまり多くない。既存施設の改修程度にとどめる等、取扱いを検討する。 |
5 野営場
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利尻北麓
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針葉樹林内に位置し、快適な利用環境に恵まれている。 利尻山登山者の拠点や周辺住民のレクリエーションの場として利用されており、今後もこの利用形態を維持させるとともに、快適な利用環境の保持に努める。
附帯する建築物の取扱いについては、第2.3.(1).1.(1)の建築物と同様とする。 |
4 地域の開発、整備に関する事項
(1)自然公園施設
この地区の利用形態は、観光バス等による「島めぐり」が大部分である。今後もこの傾向が続くと考えられるので、施設整備に当たっては、既存施設の拡充と再整備に重点を置くよう関係機関と調整を図る。また、姫沼の周回歩道、姫沼ポン山線歩道及びポン山線歩道等、山麓部の歩道の新設及び再整備についても調整を図り、自然探勝利用の促進を図る。
利尻山への登山道は、安全性の確保に重点を置くよう関係機関と調整を図る。
(2)一般公共施設
ア 港湾整備計画
利尻山の眺望の支障にならないような工法を検討し、ブロックヤードの仮設は、原則として施工区域内で行うよう調整を図る。
イ 漁港整備計画
周辺の風致の支障とならないような工法を採用し、ブロックヤードの仮設は、原則として施工区域内で行うよう調整を図る。
(3)その他
島一周の自転車道整備に当たっては、公園事業取扱方針と整合性を保つように調整を図る。
5 利用者の指導等に関する事項
(1)自然解説
この地区の利用者は、観光バス等による展望利用が大部分であるが、自然への理解を深めさせるため、以下の方針に基づき自然解説を推進する。
ア 各園地への解説板の設置を指導する。
イ 定期観光バスでのガイド、ビデオ等による自然の解説について、関係者に協力を求める。
ウ 鬼脇の郷土資料館や仙法志の利尻町立博物館に、ビジターセンター的機能を果たすよう協力を求める。
エ 「自然に親しむ運動」の期間を中心に、関係機関と協力しながら自然観察会を実施する。
オ 他の機関が実施する自然に親しむ会等に積極的に協力する。
(2)安全対策
登山道沿い、特に山頂付近の落石、転落等の危険のある箇所への注意標識の設置等、登山者の安全対策について関係機関と調整を図る。
6 地域の美化修景に関する事項
(1)美化清掃計画
この地区は、園地を中心に「利尻礼文を美しくする会」が環境庁の国立公園清掃活動事業請負及び北海道の自然公園等美化清掃活動補助金を受けて清掃を実施している。今後とも清掃が適切に行われるよう指導する。
歩道や登山道については、ゴミ箱を設置せず、「ゴミ持ち帰り運動」を推進するよう関係機関と調整を図る。「国立公園クリーン作戦」には、地元ボランティアの協力を求める。
(2)修景緑化計画
工作物の新築等に当たっては適切な緑化修景を行うこととし、その際には可能な限り当該地域に生育する植物・樹木と同種の植物・樹木を用いるよう指導する。
7 その他関連事項
(1)地域づくりへの協力
来島者は、「国立公園」より、「島」を意識していると考えられるので、国立公園内を快適にすることはもちろん、国立公園区域外においても、快適な環境や街並みづくり等「島」全体の印象を今後とも好感の持てるものとするよう関係機関と協力する。
(2)甘露泉水
甘露泉水は、利尻北麓野営場から鴛泊登山線道路(歩道)へ至る歩道沿いにあり、環境庁の名水百選の一つとして選定されたものである。野営場からの到達歩道を石畳にする等 の整備が進められてきたが、今後とも、到達しやすく趣があり親しみの持てる場づくりを指導する。
1 地域の概要
礼文島は、南北に細長く、島全体が丘陵性の地形となっており、最高地点は礼文岳(490m)である。島全体に寒地・高山性植物が生育しており、各所にハクサンチドリ、レブンコザクラ、エゾノハクサンイチゲ等のお花畑も見られ、ハイマツも標高150m付近から出現する。西海岸の海蝕崖には、ウミネコ、ウミウ、オオセグロカモメ等の海鳥が生息している。 礼文島への来島者は、年間約65万人(平成8年度)で、観光バスによる「島めぐり」(元地海岸、桃岩、スコトン岬、西上泊等を回り展望を楽しむ)が利用の大部分を占める。
礼文岳への登山道や西海岸沿いの歩道:通称「8時間コース」(スコトン岬からゴロタ岬、西上泊、宇遠内を経て元地までを結ぶ。)は、若い人々を中心に人気が高い。
2 管理の基本的方針
(1)保護に関する方針
地区全域にわたって生育している寒地・高山性植物を保全する。
(2)利用に関する方針
ア 桃岩園地、スコトン岬園地、西上泊園地、西海岸沿いの歩道等の利用施設の適切な整備を実施する。
イ 利用者指導に当たっては、香深のフェリーターミナルや郷土資料館等公園区域外の施設の活用を図る。また、全域にわたる「ゴミ持ち帰り運動」を推進する。
3 風致景観の管理に関する事項
(1)許可、届出等取扱方針
「国立公園及び国定公園の許可、届出等の取扱要領」(平成6年9月30日付け環自計第173号・環自国第538号)及び「国立公園内(普通地域を除く。)における各種行為に関する審査指針について」(昭和49年11月20日付け環自企第570号)によるほか、下記の取扱方針によるものとする。
行為の種類 |
地 区 |
取 扱 方 針 |
1 工作物 (1)建築物
|
全 域
|
形状、色彩については、周辺の自然環境との調和を図るため、以下のとおり取り扱うこととする。 @屋根の形状
原則として切妻又は寄棟とする。ただし、集落地等建築物の密集している地区については、無落雪型等の屋根も認めるものとする。 A屋根の色彩
原則として焦げ茶色又は黒色とする。 B外壁の色彩
原則としてクリーム、アイボリー、ベージュ、茶、グレー系のいずれかの色又は自然材料の素材色のままとする。 |
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(2)道路
|
全 域
|
@ 防護柵は、原則としてガードケーブルとし、色彩は灰色とする。
A 防雪棚等は、極力単純な形状とし、色彩は灰色又は焦げ茶色とする。
B 擁壁等の工作物は、原則として自然石又は自然石に模したブロック等(化粧貼りを含む)を使用する。 |
(3)電力・電話柱
|
全 域
|
@ 特別保護地区及び主要利用地周辺で展望の妨げとなる場所においては、原則として地下埋設とする。 A 電柱の色彩は、原則として灰色又は焦げ茶色とする。
B 電力柱と電話柱が隣接する場合は、原則として共架とする。 |
(4)その他の工作物 |
全 域 |
色彩は、原則として灰色又は焦げ茶色とする。 |
2 木竹の伐採 |
全 域 |
公園事業たる道路から望見される地域においては、自然環境の保全に留意した施業方法とするよう協力を求める。 |
3 広告物 |
全 域 |
材料は、原則として自然石又は木材とし、材料は素地に白又は黒文字を基調とする。 |
4 植物等の 採取
|
全 域
|
レブンアツモリソウは、絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律に基づく国内希少野生動植物種に指定されており、また、礼文町の寒地・高山性植物保護運動のシンボルでもある。その採取については、学術研究等であって保護増殖のために必要最小限と認められるもの以外は許可しないこととする。 |
(2)公園事業取扱方針
事業決定の内容及び「国立公園及び国定公園事業取扱要領」(平成6年9月30日付け環自計第174号・環自国第541号)によるほか、下記の取扱方針によるものとする。
事業の種類 |
地 区 |
取 扱 方 針 |
1 道路(車道)
|
全 域
|
附帯する施設等の取扱いについては、第3.3.(1).1.(1)の建築物及び第3.3.(1).1.(2)の道路と同様とする。 |
須古屯西上泊線
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スコトン岬から江戸屋までは丘陵部の草原地と海岸線の道路に分かれ、浜中からは牧草地を通り西上泊に至る道路である。沿線の草原地には高山植物が生育しており道路改良に当たっては現地の植生に適した緑化に配慮する。 |
香深香深井線 |
礼文島中心集落である香深から礼文島南部の山地内を経て香深井に至る道路である。沿線は草原地で高山植物が生育しており道路改良に当たっては現道の改良にとどめ、現地の植生に適した緑化に配慮する。 |
|
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香深元地線 |
香深より桃岩トンネルを経て元地海岸に至る道路である。地形が急峻なことから改良に当たっては、周囲の自然環境との調和に配慮した工法を検討する。 |
2 道路(歩道)
|
全 域 |
附帯する建築物の取扱いについては、第3.3.(1). 1.(1)の建築物と同様とする。 |
礼文島縦断線
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スコトン岬から、ゴロタ岬、西上泊及び桃岩を経て知床に至る歩道で、既存の歩道はあるが、事業執行されているのはゴロタ岬の部分と西上泊−ササドマリだけである。
本歩道は、−般的な観光探勝コースである通称「8時間コース」と重複する部分が多いため、ゴロタ岬、宇遠内等への休憩園地及び指導標の整備を指導し、全体を公園事業として取り扱う。 |
久種湖周回線
|
久種湖を−周する歩道計画である。現在西側湖岸は事業が執行されているが、南〜北側湖岸は車道のみが設置されている。このため西側湖岸以外の区間については、車歩道の分離等歩行者への安全の確保を図るものを公園事業として取り扱う。 |
内路香深井線
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礼文岳への登山道と香深井一宇遠内の道路から成っている。礼文岳への登山道は、現状維持を基本とする。香深井−宇遠内は、宇遠内集落への唯一の陸路であるので、必要な改良は認めることとする。礼文岳等への園地や指導標の整備を指導し、全体を公園事業として取り扱う。 |
3 園地
|
全 域 |
附帯する建築物の取扱いについては、第3.3.(1).1.(1)の建築物と同様とする。 |
トド島 |
施設の位置、規模構造等について、磯遊び、散策のできる園地として工法を検討する。 |
スコトン岬
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礼文島北端の展望園地として、駐車場、公衆便所、広場、展望広場、売店が設置されている。駐車場から岬までの車道については、安全快適な利用が図られるよう、管理用及び漁業用の車両以外の乗り入れ制限について、関係機関と調整を図る。また、岬の裸地については、原則として郷土産植物で緑化を図る。 |
久種湖畔 |
施設の位置、規模構造等について、久種湖を展望する園地として工法を検討する。 |
元 地 |
駐車場、公衆便所、展望台等が整備されている。桃岩及び西海岸を展望する園地として、今後もこの利用形態を継続させることとし、施設の大幅な増設は行わないこととする。 |
桃 岩 |
利尻山の展望及び寒地・高山性植物の観察地として利用されている。歩道、広場、植生保護柵、公衆便所が設置されている。今後も利尻山及び西海岸等の展望園地及び寒地・高山性植物の観察地として取り扱う。歩道と広場については既存施設の補修にとどめ、植生保護棚の充実を図るよう指導する |
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西上泊
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西海岸の海食崖景観を展望する地点として、駐車場、公衆便所、休憩舎(レストハウス)、歩道及び広場が設置されている。今後の整備に当たっては既存施設の改良と適正な維持管理を指導する。 |
4 係留施設
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全 域 |
附帯する建築物の取扱いについては、第3.3.(1).1.(1)の建築物と同様とする。 |
トド島 |
施設の位置、規模構造等について、トド島園地を訪れる利用者のための係留施設として工法を検討する。 |
元 地 |
施設の位置、規模構造等について、元地園地を訪れる利用者のための係留施設として工法を検討する。 |
西上泊 |
施設の位置、規模、構造等について、西上泊園地を訪れるる利用者のための係留施設として工法を検討する。 |
5 野営場
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全 域 |
附帯する建築物の取扱いについては、第3.3.(1).1.(1)の建築物と同様とする。 |
久種湖畔 |
施設の位置、規模構造等について、礼文島北部を利用するための野営場として工法を検討する。 |
元 地 |
施設の位置、規模構造等について、礼文島南部を利用するための野営場として工法を検討する。 |
6 舟遊場
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久種湖畔
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野営場と一体的に利用されている施設である。岸辺の幅が広くないため、湖水周辺の植生との調和を図りながら小規模な施設として整備を図っていくこととする。附帯する建築物の取扱いについては、第3.3.(1).1.(1)の建築物と同様とする。 |
4 地域の開発、整備に関する事項
(1)自然公園施設
この地区の利用形態は、観光バス等による「島めぐり」が大部分である。今後もこの傾向が続くと考えられるので、施設整備に当たっては、既存園地の充実と再整備に重点を置くよう関係機関と調整を図る。礼文岳への登山道と礼文島縦断線道路(歩道)の指導標の整備を指導し、自然探勝利用を促進する。
(2)一般公共施設
第2.4.(2)と同様に取り扱う。
5 利用者の指導等に関する事項
(1)自然解説
この地区の利用者は、観光バス等による展望利用が大部分であるが、自然への理解を深めさせるため以下の方針に基づき自然解説を推進する。
ア 各園地への解説板の設置を指導する。
イ 定期観光バスでのガイド、ビデオ等による自然の解説について、関係者に協力を求める。
ウ 香深の郷土資料館に、ビジターセンター的役割を果たすよう協力を求める。
エ 「自然に親しむ運動」の期間を中心に、関係機関と協力しながら自然観察会を実施する。
オ 他の機関が実施する自然に親しむ会等には積極的に協力する。
(2)利用者の規制
礼文岳周辺、鉄府のレブンアツモリソウ群生地及び桃岩周辺の寒地・高山性植物の群生地の歩道以外の場所への立ち入りにより、植生の衰退が進行している場所がある。これらの場所への立ち入りを規制するよう関係機関と調整を図る。
(3)安全対策
既存歩道のうち、宇遠内−元地の海岸沿いの歩道は、公園計画上の位置付けもなく、落石、滑落及び高波等による事故が発生しやすい。桃岩への歩道も公園計画上の位置付けがなく、滑落しやすい。いずれも町により立ち入りが禁止されている。今後も、立入禁止措置を続けるよう指導する。
スコトン岬−宇遠内の西海岸沿いの歩道(公園計画歩道)のうち、滑落等の危険のある箇所については、注意標識の設置等、安全対策について関係機関と調整を図る。
6 地域の美化修景に関する事項
(1)美化清掃計画
この地区は、園地を中心に「利尻礼文を美しくする会」が環境庁の国立公園清掃活動事業請負及び北海道の自然公園等美化清掃活動補助金を受けて清掃を実施している。今後とも清掃が適切に実施されるよう指導する。
この地区では、ゴミ箱を設置しないようにしているので、今後ともこの方法を継続すると共に「ゴミ持ち帰り運動」を推進するよう関係機関と調整を図る。
(2)修景緑化計画
工作物の新築等に当たっては適切な緑化修景を行うこととし、その際には可能な限り当該地域に生育する植物・樹木と同種の植物、樹木を用いるよう指導する。
7 その他の関連事項
(1)地域づくりへの協力
来島者は、「国立公園」より、「島」を意識していると考えられるので、国立公園内を快適にすることはもちろん、国立公園区域外においても、快適な環境や街並みづくり等、島全体の印象を今後とも好感の持てるものとするよう関係機関と協力する。
(2)高山植物培養センター
礼文町が設置している「高山植物培養センター」を利用して、公共事業等の実施に伴う植生の移植及び仮置き、培養植物の緑化工への利用及び国立公園区域内への還元等を行うよう協力を求める。
1 地域の概要
この管理計画区は、稚内市の坂の下から抜海、浜勇知、夕来を経て豊富町の稚咲内に至る海岸と砂丘に係る地域である。この地域は、海岸線に平行して数列の砂丘が帯状に発達し、砂丘間には湿地や沼地が見られる。
海岸付近は、ハマナス等の海岸性植物に覆われており、海岸に近い砂丘には、ミズナラの風衝林が生育している。さらに、後方の砂丘上には、トドマツやエゾイタヤ等で構成される針広混交林が成立しており、砂丘間には湿性や水性の植物が分布している。また、この地域一帯には、鳥類が多数生息している。
この地区の利用形態は、抜海稚咲内線道路(車道)を通過するマイカー、観光バスや稚咲内園地等からの利尻富士の展望が主たるものである。
2 管理の基本的方針
(1)保護に関する方針
ア 抜海稚咲内線道路(車道)からの利尻山の展望を確保する。
イ 人為の加わっていない海岸砂丘の地形及び植生を保全する。
ウ 公共事業用の砂の採取地区を定め、これ以外の地区での砂の採取は認めない。
(2)利用に関する方針
稚咲内園地等の利用施設の適切な整備を実施する。
3 風致景観の管理に関する事項
(1)許可、届出等取扱方針
「国立公園及び国定公園の許可、届出等の取扱要領」(平成6年9月30日環自計第173号・環自国第538号)及び「国立公園内(普通地域を除く。)における各種行為に関する審査指針について」(昭和49年11月20日環自企第570号)によるほか、下記の取扱方針によるものとする。
行為の種類 |
地 区 |
取 扱 方 針 |
1 工作物 (1)建築物
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全 域
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抜海稚咲内線道路(車道)から望見される地区(図−1A地区)においては、車道から海側の眺望の妨げになる工作物は公益上必要なものを除き、原則として認めない。
また、形状、色彩については、周辺の自然環境との調和を図るため、以下のように取り扱うこととする。 @屋根の形状
原則として切妻又は寄棟とする。ただし、集落内等建築物の密集している地区については、無落雪型等の屋根も認めるものとする。 A屋根の色彩 原則として焦げ茶色又は黒色とする。 B外壁の色彩 原則としてクリーム、アイボリー、ベージュ、茶、グレ ー系のいずれかの色又は自然材料の素材色のままとする。 |
|
(2)道路
|
全 域
|
@ 防護柵は、原則としてガードケーブルとし、色彩は灰色とする。
A 防雪柵等は、極力単純な形状とし、色彩は灰色又は焦げ茶色とする。
B 擁壁等の工作物は、自然石又は自然石に模したブロック等(化粧貼りを含む)を使用する。 |
(3)電力・電話柱
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全 域
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@ 抜海稚咲内線道路(車道)から望見される地区(図−1A地区)においては、地下埋設以外は原則として認めない。 A 電柱の色彩は、原則として灰色又は焦げ茶色とする。
B 電力柱と電話柱が隣接する場合は、原則として共架とする。 |
(4)その他の工作物
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全 域
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抜海稚咲内線道路(車道)から望見される地区(図−1A地区)においては、地下に埋設されるものを除き、公益上必要なもの以外原則として認めない。 色彩は、原則として灰色又は焦げ茶色とする。 |
3 土石の採取
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全 域
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次の地区については、「特定地域における特定行為の認定」(昭和61年8月15日付け環自保第144号)による。
@ B地区(図−1)における農地改良及び農地造成に伴って行われる砂の除去。 A C地区(図−1)における砂の採取。
採取断面、掘削深度、緑化方法等については、周囲の風致景観との連続性が損なわれないよう配慮する。 |
4 広告物 |
全 域 |
材料は、原則として自然石又は木材とし、材料素地に白又は黒文字を基調とする。 |
(2)公園事業取扱方針
事業決定の内容及び「国立公園及び国定公園事業取扱要領」(平成6年9月30日付け環自計第174号・環自国第541号)によるほか、下記の取扱方針によるものとする。
事業の種類 |
地 区 |
取 扱 方 針 |
1
道路(車道)
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全 域
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附帯する施設等の取扱いについては、第4.3.(1).1・(1)の建築物及び第4.3.(1).1.(2)の道路と同様とする。 |
抜海稚咲内線
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稚内市坂の下から抜海、浜勇知、夕来、豊富町稚咲内を経て幌延町へ達する海岸沿いの道路で、どこからでも利尻山が見え、ドライブに最適の車道である。道路沿いは海岸植生又は採草地になっている。海岸線の通景線確保のため、現状の補修程度にとどめるよう指導する。 |
|
円山稚咲内線 |
豊富町の円山から稚咲内漁港までの道路で、稚咲内集落の生活道路でもある。現道の拡幅、改良に当たっては、木竹の伐採を極力伴わないよう指導する。 |
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2 道路(歩道)
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稚咲内線
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砂丘上の国有林内をめぐる歩道で、現在、管理用歩道が設置されている。砂丘林等の自然観察路として取り扱う。 既存歩道を事業として取り扱うとともに、利用上必要な歩道等の施設の整備について関係機関と調整を図る。
附帯する建築物の取扱いについては、第4.3.(1).1.(1)の建築物と同様とする。 |
3 園地
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全 域 |
附帯する建築物の取扱いについては、第4.3.(1).1.(1)の建築物と同様とする。 |
稚咲内 |
利尻山の展望園地及びパーキングエリア的な園地として、駐車場、広場、展望台、公衆便所及び休憩所(レストハウス)が設置されている。既存施設の適切な維持管理に努める。 |
浜勇知
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利尻山の展望、休憩所及びネムロコウホネをはじめとする湿地性植物群落の観察地として、駐車場、園路、休憩所が設置されている。今後とも湿地性植物群落の保全に努める。 |
4 地域の開発、整備に関する事項
(1)自然公園施設
地区の利用は、抜海稚咲内線道路(車道)を利用しての観光バス、マイカー等によるドライブ及び休憩に伴う展望利用が−般的である。今後とも稚咲内及び浜勇知園地等がパーキングエリアとして効果的な役割を果たすよう、施設の適正な維持管理について指導する。
(2)一般公共施設
第2.4.(2)と同様に取り扱う。
5 土地及び事業施設の管理に関する事項
自然海岸の地形及び植生が残されており、背後の砂丘林(大部分が特別保護地区に指定されている。)等と一体となって、優れた原野景観を示す地区(図−1 D地区)がある。今後とも、この保全に努める。
6 利用者の指導等に関する事項
(1)自然解説に関する事項
地区の利用は、ほとんどドライブ等の通過利用と考えられるので、園地等には自然環境等に関する解説板等を設置するよう指導する。稚咲内線道路(歩道)を利用した自然研究路の設置について関係機関と調整を図る。
7 地域の美化修景に関する事項
(1)美化清掃計画
今後、利用者が増加すると考えられるので、適正な清掃が実施されるよう関係機関を指導する。また、車道沿線への空き缶の投げ捨てを防止するよう関係機関と調整を図る。
この地区は人家が少ないため、廃車や家具を放置する等、大型ゴミの不法投棄が見られる。これらを防止するよう関係機関と調整を図る。
(2)修景緑化計画
工作物の新築等に当たっては適切な緑化修景を行うこととし、その際には可能な限り当該地域に生育する植物・樹木と同様の植物を用いるよう指導する。
道路法面の緑化は、郷土産植物或いはむしろ張り等によって行うよう指導する。
C地区(図−1)における砂の採取跡地は、次の方針で緑化するよう指導する。
ア 支障木は、極力移植する。
イ 支障木の移植では、十分な緑化修景ができなかった箇所については、海岸植生を復元するよう、ハマニンニク等の郷土産植物による緑化を実施する。
道路周辺の裸地及び自然植生が衰退している箇所については、ハマナス等の郷土産植物の移植及びむしろ張り等、周辺植物が生育するような方法で修景緑化を行うよう協力を求める。
1 地域の概要
この地域は、サロベツ川流域に形成された広大な泥炭地であり、標準的な低位、中間、高位の各泥炭の分布とそれに対応した大規模な湿原植生が見られる。付近一帯は、多数の野生鳥獣が生息し、水鳥の繁殖地及び渡りの要衝地となっていることから国設鳥獣保護区が設定されている。主にユーラシア大陸に分布し、北海道に隔離分布している卵胎性爬虫類のコモチカナへビも発見されている。また、地平線が見えるのも景観的特徴の一つである。
この地区の利用者は、サロベツ原生花園を中心に年間約38万人(平成8年度)で、観光バス、マイカー等によるサロベツ原野の展望利用が大半を占める。
2 管理の基本的方針
(1)保護に関する方針
ア サロベツ川左岸に広がる大規模な泥炭地と、それに対応する湿原植生を保全する。
イ パンケ沼畔園地や公園車道からの地平線の見える景観を保護する。
(2)利用に関する方針
ア サロベツ原生花園園地、パンケ沼畔園地、下サロベツ原野園地を拠点とした湿原利用のため適切な施設の整備充実を図る。
3 風致景観の管理に関する事項
(1)許可、届出等取扱方針
「国立公園及び国定公園の許可、届出等の取扱要領」(平成6年9月30日付け環自計第173号・環自国第538号)及び「国立公園内(普通地域を除く。)における各種行為に関する審査指針について」(昭和49年11月20日付け環自企第570号)によるほか、下記の取扱方針によるものとする。
行為の種類 |
地 区 |
取
扱 方 針 |
1 工作物 (1)建築物 |
全 域 |
農林漁業用又は公益上必要なもの以外認めない。 |
(2)道路
|
全 域
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@ 防護柵は、原則としてガードケーブルとし、色彩は灰色とする。
A 防雪棚等は、極力単純な形状とし、色彩は灰色又は焦げ茶色とする。
B 擁壁等の工作物は、自然石又は自然石に模したブロック等(化粧貼りを含む)を使用する。 |
(3)電力・電話柱 |
全 域 |
原則として地下埋設以外認めない。 |
(4)その他の工作物 |
全 域 |
色彩は、原則として灰色又は焦げ茶色とする。 |
2 広告物
|
全 域 |
材料は、原則として自然石又は木材とし、材料素地に白又は黒文字を基調とする。 |
(2)公園事業取扱方針
事業決定の内容及び「国立公園及び国定公園事業取扱要領」(平成6年9月30日環自計第174号・環自国第541号)によるはか、下記の取扱方針によるものとする。
事業の種類 |
地 区 |
取 扱 方 針 |
1 道路(車道)
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全 域 |
附帯する施設等の取扱いについては、第4.3.(1).1.(1)の建築物及び第4.3.(1).1.(2)の道路と同様とする。 |
円山稚咲内線 |
豊富町の円山から稚咲内漁港までの道路で、稚咲内集落の生活道路でもある。現道の改良に当たっては、湿原の保全に十分配慮する。 |
パンケ沼線 |
幌延町の下沼からパンケ沼畔園地へ到達する道路である。改良工事完了後は、既存施設の補修程度にとどめる。 |
下サロベツ原野線 |
幌延町の下沼から音類橋までの道路である。現道の改良に当たっては、湿原の保全に十分配慮する。 |
2 道路(歩道)
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パンケ沼線
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パンケ沼畔園地と下サロベツ原野園地を結ぶ路線で、既存施設はない。湿原内を通過し、付近には長沼等の湖沼があり、野鳥が多いことから、整備に際しては湿原及び野鳥の生息環境の保全に留意する。
附帯する建築物の取扱いは、第4.3.(1).1.(1)の建築物と同様とする。 |
3 園地
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全 域 |
附帯する建築物の取扱いは、第4.3.(1).1.(1)の建築物と同様とする。 |
サロベツ原生花園
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円山稚咲内線道路(車道)沿いに位置し、湿原植生や原野景観を展望する園地として利用されている。駐車場、広場、園路(木道)、公衆便所、休憩所(ミニビジター)、休憩所(レストハウス)が設置されており、サロベツ原野を展望し、泥炭及び湿原植生を理解するための園地及びサロベツ原野における豊富町側の拠点として取り扱う。
老朽化した木道及び解説板等の更新、沈下の激しい広場のかさあげ等を図る。 |
パンケ沼畔
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パンケ沼のほとりにあり、湖沼景観と原野景観に恵まれている。駐車場、広場、園路(木道)、公衆便所、休憩所(野鳥観察舎)が設置されている。サロベツ原野における幌延町側の拠点として取り扱い、この地区の管理及び自然観察等に必要な施設の整備を図る。 |
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下サロベツ原野
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パンケ沼畔園地と共に、幌延地区の利用拠点として、駐車場、広場、園路(木道)、公衆便所、休憩所(ミニビジター)等が整備されている。この地区の管理及び自然観察等に必要な施設の整備を図る。 |
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4 地域の開発、整備に関する事項
(1)自然公園施設
サロベツ原生花園園地へマイカーやバスで訪れ展望を楽しむものが大部分で、今後もこれが主流であると考えられる。また、この地区は湿原であるので、無秩序な立ち入りにより植生が破壊されるおそれがある。
従って、今後の施設整備に当たっては、植生を破壊しないよう適切な利用施設を整備し、自然観察の利用を誘導する。
(2)サロベツ川等の改修
サロベツ川等の改修に当たっては、国立公園区域内の湿原の保全に十分配慮するよう関係機関に協力を求める。
(3)湿原の保全対策
国立公園区域内の湿原の保全に当たっては、サロベツ原野保全対策事業の検討会における意見を参考とすると共に、関係機関と連絡調整を図る。
5 土地及び事業施設の管理に関する事項
国有財産の管理
この地区には、次に掲げる国有財産がある。(サロベツ原野所管地地図参照)
・土地:豊富町側8,790,177m2、幌延町側4,807,479m2。
・ビジターセンター:サロベツ原生花園ビジターセンター、幌延ビジターセンター。
・公衆便所:サロベツ原生花園公衆便所。
・木道:サロベツ原生花園園地木道、長沼園地木道。
これらの国有財産を適切に管理する。
1 参考資料
(1)利尻礼文サロベツ国立公園にかかる特定地域における特定行為の認定について
(昭和61年8月15日 環自保第144号 自然保護局長通知)
特 定 地 域 |
特定行為に関する審査指針 |
1.稚内市から豊富町にかけての海岸砂丘地域
|
第3のU中cを次のように読み替える。
農地改良又は農地造成に伴つて行われるもの及び第3種特別地域内(Tの二の(イ)の地域を除く。)において行われるものであって現地形を大巾に改変するおそれがないもの。 |
2.稚内市西部の日本海沿い砂丘地帯
|
第3のU中aを次のように読み替える。
露天掘による掘採又は採取が、自然公園法の許可等を得て現に行われている又は既に許可を得て行われた土地に隣接して行われるものであって、以下の要件に該当するもの。 |
2 参考事項
(1)利尻礼文サロベツ国立公園管理計画検討会名簿
昭和59年〜昭和60年度
検討員
俵 浩 三 (専修大学北海道短期大学教授)
辻 井 達 一 (北海道大学付属植物園助教授)
滝 川 貞 夫 (北海道大学天塩地方演習林長助教授)
関係行政機関
稚内開発建設部長
留萌開発建設部長
稚内営林署長
天塩営林署長
北海道宗谷支庁長
北海道留萌支庁長
北海道稚内土木現業所長
稚内市長
礼文町長
利尻町長
東利尻町長
豊富町長
幌延町長
地元関係企業
宗谷バス株式会社
東日本海フェリー株式会社
(2)利尻礼文サロベツ国立公園管理計画作成経緯
昭和59年 9月 第1回検討会及び現地調査
昭和59年12月 第2回検討会(公園内問題点の検討)
昭和60年 6月 第3回検討会(管理計画書原案の検討)
昭和60年10月 利尻礼文サロベツ国立公園管理計画中央連絡会議
昭和60年12月 第4回検討会(管理計画書案の提示了承)
昭和61年 3月 管理計画書作成
平成10年 1月 改訂管理計画書について関係機関へ意見照会
平成10年 3月 管理計画書(改訂作成)
平成12年 2月 自然保護局長承認
(平成12年1月20日付け、環自国第24−1号)
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