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注)アホウドリは渡り性水鳥ネットワークの対象種ではありませんが、 関連する保護・調査活動としてここでご紹介します。 |

ひとくちに『アホウドリ』と言ってもその仲間は世界中で14種(クロアシアホウドリ、コアホウドリなど)確認されていますが、ここでは、アホウドリ(Diomedea
albatrus )の保護・調査活動を紹介します。 アホウドリは翼開長約2.5m、体重約7kgの北大西洋最大の海鳥で、現在の個体数は
1,500羽あまりと言われています。そしてその殆どが日本の鳥島で繁殖しています。鳥島は伊豆諸島最南端に位置する直径約3kmの無人火山島です。この鳥島で現在、アホウドリ復活計画が行われています。
>>アホウドリの減少の理由<<
19世紀後半に入って外国との貿易が広く行われるようになると、羽布団の材料としてアホウドリは各地の繁殖地で大量に捕殺され始めました。体が大きいこと、上質の羽毛を沢山持っていること、動きが鈍いこと、集団繁殖していることなどが商品として目をつけられた理由です。やがて羽毛を運ぶための鉄道が敷かれるほど組織的な乱獲が始まり、5,000,000
羽とも推定されていた個体数は、1951年にはとうとう10羽前後にまで減ってしまいました。
>>アホウドリ保護活動<<
アホウドリは1958年に天然記念物、1962年には特別天然記念物に指定され、1972年に特殊鳥類法に基づく特殊鳥類に、1993年には種の保存法に基づく国内希少野生動植物種に指定されるとともに手厚く保護されてきました。山階鳥類研究所によるアホウドリ調査も
1962年から始まり、1965年まであった鳥島測候所の職員による保護活動、1976年以降は長谷川博氏・東京都・環境庁など様々な機関による調査・保護活動があり、その甲斐あって
1999年には約1,000羽を越えるまでに個体数は回復してきました。では主な保護活動について紹介します。
デコイ計画
これまでアホウドリが営巣地として利用してきた燕崎は急斜面で土砂が流れやすく、タマゴやヒナが埋まったり流されて死んでしまうために、危険の少ない緩斜面の初寝崎に営巣地を移動させ、繁殖率を上げてアホウドリを増やそうという試みが
1991年から始まりました。その方法として、アホウドリそっくりの実物大模型(デコイ)を置き、太陽電池を電源に用いたスピーカーを使って繁殖期の鳴き声を流しています。一度営巣した成鳥は毎年同じところに戻るので、ここを集団営巣地と見せかけて呼び寄せ、繁殖経験のない若鳥を誘い、新しいつがいとなって巣作り出来るように手助けするためです。様々な努力の結果、
1995年には初寝崎で初めて1組のつがいが産卵しました。その後も初寝崎での繁殖は成功し、2001年までに合計5羽のヒナが育っています。

砂防工事
今までの営巣地であった燕崎においても土砂対策として砂防工事とススキやシバを植える作業が行われています。
移動ルートや生態の解明
謎が多いアホウドリの太平洋上の行動を解明するため、人工衛星用発信器を使った追跡調査や無人監視カメラでの観察も行われています。 2001年の調査では、鳥島から数千キロ離れたアラスカ近海まで回遊していることが判明しています。
移動ルートや生態が判れば生息域全体の具体的な保全策が立てられるので、今後も成果が期待されています。

写真提供:サントリー(株)、(財)山階鳥類研究所
参考資料:パンフレット「よみがえれアホウドリ!復活をめざして」
発行:サントリー(株)、(財)山階鳥類研究所
サントリーホームページ http://www.suntory.co.jp/eco/birds/